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講座10:質問する
コーチングは質問力であるとよく言われています。
○○力という表現が今ははやっているからで、おそらく来年はちがう言い方になると思いますが、
コーチングを施すときには、コーチはクライアントにいろんな質問を投げかけます。
それは、質問というのが、相手に「答え」を要求するものだからです。
その背景には「聞くよ!」という気持ちと「これについて話して!」というものが入っています。
恋人と夫婦の大きな違いがあります。恋人の会話には「質問」が多く、夫婦には「命令」が多いのです。
「あたしのこと好き?」からはじまって、「なにたべたい?」「この間の映画どうだった?」とか、さまざまな質問で恋人は相手を知ろうとします。
一方、夫婦は、「(なんか熱っぽいんだ)薬飲んだら」「(疲れたなぁ)お風呂はいったら」というように、なにか迅速な行動ばかりを重視しているような会話をします。
コーチは質問によって、クライアントに答えをさがしてみつけてもらいます。
クライアント自身が問題点に気付き、クライアント自身が明らかにし、クライアント自身が解決策を生み出し、クライアント自身が決断する までナビゲートしていくのが仕事だからです。
クライアント自身の気付きと決断がクライアントの持つ力を最大限引き出し、発揮させることになります。
波平が「めがねがないんじゃ」と言っているのに対し、コーチは「身近なところにありませんか」と質問します。波平が「あ、頭の上にあった」というわけです。
質問は答えをみつける懐中電灯と考えてもいいかもしれません。
タロットカードの研究会でおもしろいことをやっているところがあります。それは、ケルト十字ですとか、ヘキサグラムとかのスタンダードなカードの広げ方ではないオリジナルを考えて発表するのです。
たとえば、人生を占うというテーマで、なにを見なければいけないかを考えるわけです。
すると、ある広げ方では
自分自身
金銭
知識、兄弟
家族、親
恋愛、趣味
健康、
結婚、社交
相続
精神、海外
社会、名誉
友人、目標
潜在、障害
最終結果
というように,
この方向からの検討は必要だよね、というものが展開することになります。
このように、いろんな面からの捉え方をするというのが、質問の大事なところです。
※ちなみに、ケルト十字では
●現状
●障害
●建前:意識上
●本音:意識下
●(近い)過去
●(近い)未来
●置かれている(本人の)立場
●周囲(・環境)
●解決策
●結論(全体)
※解釈がちがうものもある例
●現状⇒夢や目標は?
●障害⇒その障害になっているのは何?
●建前:意識上⇒恐れや不安
●本音:意識下⇒現実、足下はどんな状況なの?
●(近い)過去⇒どうしてきたの?
●(近い)未来⇒このままだとどうなるかな?
●置かれている(本人の)立場⇒今の自分の姿勢はどうなっている?
●周囲(・環境)⇒周囲の協力や状況は?
●解決策⇒この夢で一体何をどうしたい望みがあるのですか?
●結論(全体)⇒イメージをきちんと描く、そこに見えるものに近づく一歩をやってみる
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●現状
質問に関しての現状
●障害
問題の原因や障害
●建前:意識上
本人の表面意識
●本音:意識下
本人の潜在意識
●(近い)過去
問題の原因・出来事
●(近い)未来
現状の将来を暗示
●置かれている(本人の)立場
本人自身を象徴
●周囲(・環境)
周囲の態度や影響
●解決策
本人の姿勢、心理
●結論(全体)
問題の進展や対応策
となっています。 |
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